鳥が好きな道場の塾生です。今日も今日とてカラスについて書いていこうと思います。
カラスには種類があると言うと、驚かれることが多いです。
世界には約50種ほどのカラスがいますが、日本で代表的なのはハシボソガラスとハシブトガラス。両者ともに非常に身近な存在で、一歩外に出れば必ずと言っていいほどその姿を見せてくれます。
みなさんは、日本と言えば何が思い浮かぶでしょうか。
アニメ・漫画・和食・武士などなど、日本と言えばコレ!というイメージは誰しもが持っていると思います。鳥好きの私に言わせれば、「日本はカラスの国」だと思います。それくらいカラスが多い国なのです。外国人が日本に来るとカラスがたくさんいて驚くなんて言う話も。
小笠原諸島や南西諸島・八重山諸島を覗く日本のほぼ全域にはハシブトガラスとハシボソガラスがひしめき合っています。そして両者は非常によく似た鳥です。
主な識別方法は嘴の太さだとされていますが、野外で確実に見分けるのはなかなか困難です。(ただ慣れてくると飛んでいても雰囲気で識別できたりします。)
話は変わりまして、「サピエンス全史」という本を読んでいるときのことです。その本によると我々ホモサピエンスは、ネアンデルタール人をはじめとしたあらゆるホモ属の人類を滅亡に追いやり、結果としてホモ属はサピエンス一種になってしまったとのことでした。
では、カラスはどのように同属種と向き合っているんだろう。そんなことを考えていると、面白い研究を発見しました。
それはカラスの繁殖に関する研究です。特定の地域を1平方キロメートルごとなどに分割し、そのブロック内でのカラスの営巣状況を調べたというものでした。普通、ハシボソガラスは農地に多く、ハシブトガラスは森林に多いと言われることが多いものの、実際には混じって生息していることの方が多いとのことです。
そこで見られた面白い傾向があります。それはハシボソガラスよりもハシブトガラスの子育ての成功率が高いというものでした。ハシボソガラスは基本的にハシブトガラスよりも早く巣作りを始めます。巣を作るのは餌場が近く、敵に見つかりにくいなど、条件が良い場所です。
そうするとブトも立地の良いボソの巣の近くに営巣してしまいます。体格的にもボソよりブトの方が有利なため、餌などで競合した際にはブトのほうがより多く餌を確保できることが予想されます。また、ボソはブトを警戒するがあまりに子育てが疎かになってしまうというケースも多々あるようです。
まるでジャイアンに私物をとられ、仕返ししようと奮闘するもドジってしまうのび太のようです。
ボソよりブトのほうが強いという視点で考えると、国内の分布的に言ってもブトのほうが優勢のように思います。例えば南西諸島や八重山諸島ではハシブトガラスのみが生息しています。先ほどの研究でも、ブトが農地に営巣する例は見られても、ボソが山奥に巣をかけることはなかったそうです。
じゃあブトめっちゃ強いじゃん!と思うんですが、もっとマクロの視点で見ると話は変わってきます。
ハシブトガラスは基本的に東アジアにしか生息していないのです。一方のハシボソガラスは西はヨーロッパから東は日本までかなり広い範囲で分布しています。それを考慮するとやっぱりハシボソガラスも強い!
世間がたけのこの里VSきのこの山で盛り上がるように、カラス好きはブトVSボソで盛り上がります。
鳥好きの方に「カラスが好きなんですよ!」というと、必ずと言っていいほど「ブト派ですか?ボソ派ですか?」と聞かれます。ちなみに私はもちろんブト派。亜種オサハシブトガラスのかわいさはシマエナガにも勝ります。
そんなマニアックな世界もあるんです。ということで、今日はこのあたりにしておこうと思います。


コメント